** この製品は大栄無線電機株式会社製です。

CC/NET型ネットワーククレートコントローラには、PC104+規格のボードコンピュータが内蔵されています。

このため、ボードコンピュータ上のEthernetポートを介して他のシステムと接続でき、Web経由やLANによるデータ収集・制御が可能です。
また、CC/NET型自身が独立したデータ収集システムとなることも可能です。

それに加え、これまでのクレートコントローラとは異なるPipelineアーキテクチャの採用により、“1μsec +40nsec(1.04μsec)のCAMACサイクル実行速度”（従来の6倍以上の転送速度）を達成しました。

これまでのクレートコントローラは一連のCAMACアクセスにソフトウェアレベルでの制御が入るため、流れが途切れたり、処理応答に遅延が入ったりするなどの理由により、処理速度が上がりませんでした。
これに対しCC/NET型は、「コマンドフレームにすべての情報（N、A、F、DATA）を入れる→複数のフレームを一度にI/O レジスタ（Tx）に書く→I/Oレジスタ（Rx）からリプライフレームを読む」という流れとなります。
Tx動作とRx動作は並列に動作しますので、１回の命令ごとにRxを待つ必要はなく、大量のデータを一気に実行させるデータ収録で威力を発揮します。

また、CC/NET型は割り込み機能にも新しい方式を取り入れ、従来のLAM割り込みの他に、前面パネルからのトリガ割り込みに対応しました。
このトリガ割り込みはソフトウェアによる処理を介さず、直接内部のハードウェアが割り込み信号を監視して、I/O レジスタ（Tx）を制御します。このため、割り込み信号入力後0.4μ秒以内にあらかじめ指定したCAMACコマンド列を実行することが可能です。

CC/NET型は、これまで多くのCAMACシステムがなし得なかったデータ収集能力を発揮します。

＜　特　長　＞
● 高性能、低消費電力PC104+規格CPU内蔵
● パイプラインアーキテクチャ
● CAMAC規格最速のコマンド実行速度
● PC104+ CPUにLinux搭載（含開発環境）
● 10/100Mbps Ethernet内蔵
● 前面パネルにイベントトリガ入力（イベントカウンタ付）
● LAM割込機能
● トリガ割込機能

＜　仕　様　＞
●規　格‥‥IEEE583 CAMAC規格に準拠

●最大転送速度‥‥約3MB/秒（含 1CAMACサイクル当り40nsのdead time）

●イベントトリガ入力‥‥FAST NIM信号、Lemo型コネクタ ×1　(00.250タイプ）

●イベント BUSY出力‥‥FAST NIM信号、Lemo型コネクタ ×1   (00.250タイプ）

●内蔵コンピュータ
CPU ：Transmeta Crusoe T5400 500MHz CPU
主メモリ：320Mバイト
補助記憶メモリ：コンパクトフラッシュ 512Mバイト
ビデオ出力　　：1024×768 XGA
拡張バス　　　：USB 1.1 / １ポート（USBメモリ等利用可能、要ドライバ）
ネットワーク　：Ethernet 10/100Base
OS　　　　　　：Linux (kernel 2.4)

●表示器（表示色）
CPU 　（緑） ：内蔵コンピュータ動作中
BUSY　（黄） ：CAMACサイクル実行中
NO-Q　（赤） ：最後に実行したDataway サイクルでQレスポンスが無いと点灯
NO-X　（赤） ：最後に実行したDataway サイクルでXレスポンスが無いと点灯
L-SUM （黄）：LAM1～LAM23のOR信号
E-INT （黄）：LAM割込許可中
INH　 （黄） ：Dataway INHIBIT信号がON状態

●前面パネル
On-line/Off-line（レバーロックスイッチ）：内蔵CPUとCAMAC Datawayを切離す
C/Z（モーメンタリースイッチ）：手動でDataway C,Z信号発生
Reset（スイッチ）：内蔵CPUの強制リセット（リブート実行）
TRIG-IN（Lemo型コネクタ：00.250タイプ）：イベントトリガ入力用
BUSY-OUT（Lemo型コネクタ：00.250タイプ）：イベントBUSY出力用
Ethernet（コネクタ）：内蔵CPUの10/100Base Ethernetポート
ビデオ信号（コネクタ）：内蔵CPUのディスプレイ接続コネクタ
PS/2（コネクタ）：内蔵CPUのマウス及びキーボードコネクタ
USB（コネクタ）：内蔵CPUのUSB1.1ポート

●形状・重量‥‥CAMAC 2幅、2kg

●電　源‥‥+6V 4A, +24V 2A

●製造‥‥大栄無線電機株式会社